バトン、任せた! 部屋に入ってぎょっとする。 「…二人とも大丈夫ですか。」 「「無理」です…」 ノートパソコンに突っ伏す骸と携帯片手に床に倒れてる雲雀さん。 殺人現場みたいなんで力尽きるなら布団の上にしてもらえますか… 雲雀さんの頭の脇に屈み込む。 なんか面白いポージング…FF7のクラウドがHP:0になった時みたい。 「バレンタイン企画できました?」 「もうさっぱり。全然話が閃かないよ…」 「スランプですか?」 「いや、ただ他の事に気を取られてるだけだよ。連載の方のネタは浮かんでるんだ。浮かんでるんだけど文章になってくれない…」 それがスランプなんじゃ… 雲雀さんの横に今買ってきたレッドブルーを置いて今度は骸の方を覗く。 「骸?取り敢えず生きてる?」 「生きてますが目が…ドライアイになりそうです…」 「どんな調子?」 「『長編』の土台は完成させました。しかし『柘榴』のデータだけで29話… コピペまではいいんです、ただ携帯サイトと違ってPCは改行にいちいち<br>か<p>を入れなくてはいけないので…」 画面をのぞき込むと今23話の編集中のようだった。 あと、他の連載に短編に…バックナンバーは溜まってるし、掲示板も借りてメールフォームもつけたいし… まだ公開するには先が長いなぁ…4月に間に合うかなぁ… 「リポDとレッドブルーどっちがいい?」 「ポーションがいいです。」 「目敏いな…」 俺用だったんだけど。 ポーションの缶を骸の投げ出された手に置く。 見た感じもう二人とも駄目そう…今日はもうここまでにしよう… 「二人とも生き返ってください!気晴らしにものかげさんからもらったバトンでもやりましょう。」 「いいけど。」 「今回はなんです?」 「【どっちが萌えかバトン】です。今から二つのものをあげていくのでどちらが萌えか答えてください。」 ◇ブレザーVS学ラン 「「ブレザー。」」 「……いっつも学ランじゃないですか。」 「だからこそです。」 「学ランにはネクタイが付いてない。だから君はブレザーじゃないと。」 「…そーいうことか…」 ◇爽やか系VS秀才系 「山本と獄寺くんじゃん…」 「山本はともかく、獄寺は『秀才』であって『系』ではありません。あれは単なる不良系です。」 「綱吉はどっちがいいの?」 「へ。…えっと…爽やかかなぁ…雲雀さんと骸はまず属さない…」 「よし、秀才と。」 「綱吉くんは秀才がタイプと。」 「捏造すんな。」 ◇照れ顔VS膨れ顔 「照れ」 「照れです。」 「…なんで。」 「君がしょっちゅうする顔だから。」 「初めて会ったときも照れっぱなしでしたよ君。」 「そ、そんなこと…っ」 「ほらほらほら。」 「その顔ですよ。」 ◇秀才眼鏡キャラVS鬼畜眼鏡キャラ 「秀才で!!」 「まあ、落ち着きなさい。そんなに激しく否定せずとも君の隣にいる鬼畜は眼鏡なんてかけていませんよ。」 「そうだった。」 「慌てんぼうさんvv」 「あはvv」 「…君たちね。」 ◇『愛してる』VS『ずっと君の側に』 「…そういえば僕らって一回も「愛してる」とか「恋」とかいった言葉無いよね。」 「こそばゆいっていうか不自然だから好きじゃないんです。」 「去年のリボコンDVDで雲雀の中の人物が客席に「愛してる」って言ったのを聞いただけで鳥肌立ててましたよね…」 「雲雀さん本人じゃないって分かってるのに雲雀さんの声に聞こえるから…」 「愛よりずっと君の側にって方が綱吉はいいみたいだね。」 ◇年下VS年上 「綱吉は年上だよね。」 「年上大好きですよねぇ…跳ね馬とかランチアとか雲雀とか明らかに態度が違う。」 「そ、そう?あんまり自覚無い…そういう二人はどうなんですか。」 「僕は綱吉が押し倒せれば年の差なんて。」 「重要なのは体格差です。」 「最低だ…」 ◇硬派VS甘えん坊 「綱吉は甘えっこだからね。」 「骸も雲雀さんもそうじゃないですか…まあ甘えっこなんて可愛いものじゃないですけど。」 「おや、違いますよ僕は甘やかしてあげてるんじゃないですか。」 ◇さん付けVS呼び捨て 「どっちがいいの?君パラレルで両方体験したでしょ。」 「敬称付けだと年上として純粋に慕われてる感じがしますし呼び捨てだともうべったりと懐かれた感がします。」 「つまり?」 「どちらもいいです。」 ◇『会いたいって言えよ』VS『会いたい』 「まどろっこしいですね。言わせるより自分で行きます。」 「同じく。」 「俺も…」 ◇ツンデレVSヘタレ 「うちじゃどちらも無いですが…個人的にツンデレ、ですかね。見え見えのツン具合が子猫のようでグリグリしたい…」 「そう?プルプルの方が僕はいい。」 「俺はヘタレな二人は想像出来ないし見たくないかなぁ…」 ◇長髪VS短髪 「どっちがいいですか?」 「み、短いの…長いとくすぐったいです…」 「………なんで頬を赤らめるの。」 「おやおや、犬の尻尾みたいと喜んでたのは誰ですか?」 「ちょっと。何の話してるのさ。」 ◇包帯VS眼帯 「いろいろ使えますし。」 「やっぱり包帯でしょう。いつでも使えるように常備してるからね。」 「もちろん医療目的でですよね!!?」 ◇猫耳VSうさ耳 「変化するならどちらも美味しそうだけど。」 「耳だけなら猫でしょうか。作りモノならその方が愛らしいです。」 「猫耳…………」 「…なんでキラキラした目で僕を見る、綱吉。」 ◇足組VS腕組み 「腕組みです。腕組んでくれてればその間は何もして来ないから!」 「そんな心配しなくても僕の両腕はいつでも空いてるよ?」 「僕は腕とか関係ないですよ?」 「やめろ。蔓伸ばすな、触んな!!」 ◇悪魔VS天使 「反抗期で小生意気な黒い生き物な綱吉と何も知らない白い生き物の綱吉ってことでしょう。 なら悪魔かな?抵抗する獲物を力づく押さえ込んで狩るのは最高だから。」 「ふぇぇ、喰われる…!!」 「よしよし。ならば僕は天使ですね。何も疑うことを知らない方が獲物の方から飛び込んできてくれますからねぇ、今みたいに。」 「!!」 ◇金or銀髪VS黒髪 「黒。黒だろ。黒に決まってるよね、綱吉。黒髪大好きでしょ。まさか金とか銀とか言わないよね。日本人なら黒髪だよ。ああ、それともあんなギラギラした方が好き?あっちがいいなら一人残らず引っこ抜いてきてあげる。…勿論髪だけじゃなく根こそぎここから…ね。」 「ひうぅ…っ!骸〜、骸!!」 「ストップ。雲雀。瞳孔開いてますよ。言動だけじゃなく顔までひぐらしですよ。」 ◇タレ目VSツリ目 「……これはどっちなんですか?」 「このまん丸い目はタレ目に属するのかな?」 「ツリ目では無いですよね。」 「どうなの綱吉。」 「知りませんよっ!!首つらい!!」 「しかたありませんね。では綱吉くんの好みはツリ目、と。」 「なんで!」 「「…………………………」」 「分かった。ツリ目。ツリ目ね!分かったからドアップで迫らないで。」 ◇主人公VS悪役 「主人公」 「即ち君だよ小動物!」 「よ〜く、存じておりますとも…」 ◇ツッコミVSボケ 「…同人でよくあるわざとらしいまでに受けが鈍感ボケなの大っ嫌いなんだよね。」 「やはりツッコミ気質なお馬鹿さんが望ましい。君はまさに理想ですね。」 「キラキラして『馬鹿』呼びを誤魔化すな。」 ◇喘ぎ声VS求め声 「…俺ヘッドホンしてていいですか?」 「いいけど。」 「ふむ。どちらもいいですねぇ…」 「僕は綱吉の啼き声がいい。」 「ドSですからね。舌っ足らずな声でねだられるのもいい。」 「無理矢理言わせてるくせに。」 「自分から言えるように躾てる最中です。」 「二人とも声デカい!!丸聞こえ!!」 ◇軍服VS白衣 「白衣はイマイチ良さが分かりません…」 「そうか?格好いいと思うけど。」 「それだ。」 「『格好いい』じゃダメです。ゾクゾクしない。」 「ゾクゾクて…」 「やっぱり軍服だね。もさかろうとぴっしりしてようとそそる。」 「ガードされればされるほど乱したくなりますから。」 「…二人が軍にいたら規律乱れまくりですね。」 「「君限定で。」」 ◇着物VS洋服 「雲雀さんの着物姿はあちこちで人気ですよね。」 「…嫌いだけど。和装。」 「へ!?未来じゃ普段着みたいですよ!?」 「崩しやすくて楽しくない。」 「またそれか!!」 「君以前手間かかるの嫌だって言ってませんでした?」 「あれはあれで楽しいってことに気付いたんだよ。」 ◇日本刀VS銃 「…刀、ですかね。君に銃を持たせたくない。僕が最も嫌う道具ですから。」 「武器なんか使いたくない。」 「だからこそ刀がいい。 人を傷付けずとも戦う術がその道具にはある。 銃は指先だけで血も命も奪える。 直接の感触も無い故に罪悪感も弱い。いずれ慣れてしまう。」 「君にしては珍しく綺麗事だね。」 「こればかりは譲れないので。」 ◇『お前俺の事好きだろ?』VS『好きだ。』 「綱吉は僕の愛玩動物だよね?」 「質問変わってますが。」 「僕は内気なので言ってもらう方が好きです。」 「内気云々はともかく骸は好きだよ。遊んでくれるし。」 「!!」 「ちょっと!なんで僕とそいつだとそんなに態度違うのさ!」 「胸に手を当ててよく考えてください…」 ◇高身長VS低身長 「はいはいはい!高身長!!」 「そうですか、綱吉くんは身長高い方が好みですか。なら丁度いいですね!」 「違うっ!!俺が高くなりたいのっ!!」 「「無理」」 「んなっ!?」 「君は小さいから愛されているんです。まさに好みのドツボ何です。」 「高くなりたいなら絶対ルールを守ってもらう。」 「…なんですか。」 「君が1センチ延びるごとに守護者は2センチ以上伸びる。」 「んなっ!?絶対抜かせ無いじゃないですか!!」 「抜かさせる気無いですもん。」 END 前々から答えたいなぁと思っていたバトンだったので回ってきたときは小躍りしました(笑) 冒頭のやり取りは私のそのときの状態でした。 まさにこのサイトを作っている真っ最中ですね。 このバトンは畳にうつ伏せに倒れた状態で携帯に書いた記憶があります(笑) このバトンをmixiに載せた後、親切なマイミクさんに改行ツールの存在を教えてもらいました… |