百合姫(ツナ)
〜姫神より〜





彼の胸に指を這わせる。
百合の痣は深く刻み込まれてしまった。僕の力を注いでも淡い光は消えない。

苛立たしい。僕の獲物に刻まれた汚れた刻印。

「ん…むく、ろ…あんまりそこに触らないで…っ」
「…何故です?」
「火みたいに熱くなるから…っ」
「…ほう。」

百合にとん、と人差し指をあてる。
じゅわりと広がる痛み。見れば軽い火傷が出来ていた。
なるほどあれ以外が触れるとこうなる訳か。

「お前、指っ!」
「これくらいなんともありません。」

しかし、面白くない。
勝手にこの子の体を作り替えるなどそんなことはさせない。
これは僕のものだ。
肩にかかっていたシーツを落とす。

「…骸?」
「体、綺麗ですね。傷一つ無い。」
「え、ちょっ…骸!?」
「黙って。」

さて。
どうするのが一番効果的でしょう?






(本文より)

これは本当に驚きました。
だってリアルタイムで小説をUPした翌日にこのイラストがあったんですから!
七月さん、粋すぎる…!
日記のタイトルが「百合姫」で「ひょえええぇぇぇぇ!!!」となった記憶があります。

素晴らしいです、ありがとうございます!
イラストも小説も書ける七月さんが大好きだ!