狛犬






「うふふ…あはっ。」

「つ〜な〜くんっ。」

「恭弥くんと骸くんたらご機嫌ね。」


おばさんは優しい顔で笑う。ああよかった。彼女の下ならきっと今度こそ彼は幸福になれる。

僕らも彼を守るけど。まだまだ幼子のこの体ではままならないことも多い。


「おばさん。つなよしはかわいいね。」

「こどもはきらいですがつなくんはちがいます。いとしいです。」

「まあ。二人ともこの子にもう名前付けちゃったの?」


おばさんは呆れたようにそういうけれどくすくす笑って「でもいいわ」と言う。


「そうね。いいかも知れないわね、綱吉。」

「おおぞらのように、すべてにそまりつつ」

「すべてをのみこみほうようする、そういういみだよ。」

「二人共お利口さんね。ツナ…そうねつっくんもそうなってくれるといいんだけど」

「つなくんはいいんです。」

「そう、ぼくらがいるから。」

「あらあらすっかりお兄ちゃんね。」


そう、君は愚かで居てくれなくては。君は何も考えてはいけない。笑っていればそれでいい…











この夫婦を選んだのは正解だった。

真綿に包むように君を守り育ててくれることだろう。











「「つなよしこんどはぼくらがきみをまもるよ…こんどこそしあわせに…」」






産まれたばかりの愛しい魂に忠誠の口付けを。









END





mixiでの宣伝用短文でした。