・なんか楽しそうに見える …しかめっ面なのに、すんごいスキップしそうな足取りだ。 っていうか獄寺くんが眉間の皺無いのは俺の前だけか… 基本嬉しかろうと悲しかろうとあの皺はいつも刻まれている。 「獄寺くん。」 「!10代目!!」 うわぁ。 すごいや、玄関開けたらお出迎えしに来る飼い犬のイメージが… しかめっ面が嘘のようなキラキラした笑顔で獄寺くんがこっちに走り寄る。 「良かった!擦れ違ったらどうしようかと。」 「?どうかしたの?何かあるの?」 「!いえっ、ただ俺がお迎えに行きたかっただけっス。」 「……………」 なんだろう…怪しい。 今一瞬視線を逸らしたもん。なんか隠してない? 「そうだ、獄寺くん。今日無断欠席したね。」 「ちょっと重要な用事が…すいません、連絡もせず。」 「それはいいんだけど。」 理由をいつもはうざいくらい言ってくるのに… まあ見たところ怪我をしているわけでもないし…何かヤバい事しでかして隠してるって訳では無さそうだ。 俺がじぃ、と獄寺くんを見上げていると彼はニコ〜っといい笑顔で俺の両肩を掴む。 「へ。」 「ささ、早くご自宅へ!!今日はいい日になりますよ〜♪」 後ろから抱える勢いで獄寺くんに肩を押されて歩き出す。 なんか急いでる…? 「着けば分かりますよ。」 「?」
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